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2021.06.03コラム

アパート大家さんには、知っておいてほしい豆知識 ~~「デッドクロス」とは~~

不動産投資における「デッドクロス」という言葉をご存知でしょうか。
「ローンの元金返済額が減価償却費を上回る状態」をデッドクロスと言います。
別の言葉で例えますと『勘定合って銭足らず』の状態をデッドクロスと言い、その影響を知らないままだと、満室であってもアパート経営の資金繰りが悪化し、その要因がわからず最悪の場合には黒字倒産に陥るケースもございます。

ですので、アパートの大家さんは、この「デッドクロス」のメカニズムをきちんと理解し、それをコントロールすることは必須スキルと言えるでしょう。
よって今回のコラムでは「デッドクロス」が起きるメカニズムについて詳しく解説してまいります。



まずは「デッドクロス」を知る為に、3つの重要な費用についてご説明いたします。

①減価償却費
減価償却費は、実際に現金の支出はありませんが、経費として計上できます(キャッシュフローは減らない)。

②元金返済額
元金返済額は、経費に計上できず、実際に現金も支出されます(キャッシュフローはマイナスになります)。

③利息支払額
利息支払額は、経費に計上でき、実際に現金も支出されます(キャッシュフローはマイナスになります)。

減価償却費は定額法を適用し、借入金返済方法は元利均等方式(元金部分が少しずつ増えていく返済方法)を適用するものとすると・・・

Ⓐ ⇒ 【 ①減価償却費(経費計上可) > ②元金返済額(経費計上不可) 】
この場合、経費が大きいのですが、減価償却費は実際に現金が支出されない経費ですので、手元のお金を減らすことなく帳簿上は利益を圧縮できます。
これによって帳簿上の利益に課される所得税額を減らすことができ、手元に多くのお金が残せます。

Ⓑ ⇒ 【 ①減価償却費(経費計上可) < ②元金返済額(経費計上不可) 】
この場合、帳簿上の黒字は大きくなって所得税額が増えます。
これにより、利益が少なくなるうえ、元金返済額も増えていきますから、さらに手元に残るお金が少なくなってまいります。

そして、
【 税引き前キャッシュフロー額 < 税金 】
になると税引き後のキャッシュフローはマイナスとなります。
つまり、不動産経営での収支が赤字という状態です。
この状態が続くと最悪の場合、ローン返済や税金を払えなくなって破綻してしまうこともあります。
帳簿上は利益が出ているのに現金が不足してしまう…これが「黒字倒産」に陥るケースです。

そして、だいたいのアパート経営は、時系列的にはⒶからⒷへ推移するのが一般的です。
ある時期に差し掛かると、経費に計上できる①減価償却費は小さくなり、②元金返済額は徐々に増加するので(元利均等返済の場合)、互いの金額が逆転してしまうポイントがでてきます。
このポイントを「デットクロス」というのです。

鉄筋コンクリート造のアパートの場合、建物躯体の減価償却は47年。
設備の減価償却は15年になります。
設備の減価償却が15年で終了する為、鉄筋コンクリート造のアパートの多くが、16年目にデッドクロスが訪れます。
ですので、16年目が訪れる前に「デッドクロス」を上手く回避する為の手を打っていかなければなりません。
その為にも、現状のアパート事業計画の数字を正確に把握し、専門家(税理士・賃貸管理会社)から事前アドバイスを受けることをお勧めいたします。


今回は「デッドクロス」が起きるメカニズムについての解説でした。
次回のコラムで「デッドクロス」を回避する方法について解説したいと思います。

アパート建築予定・建築中の施主様、現在アパート経営をされている大家さんなど、「デッドクロス」についてもっと詳しくお知りになりたい方は、お気軽に弊社までご相談下さいませ。


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